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パワハラとモラハラの違い、そして対処方法について詳しく解説その2

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パワハラモラハラの違い、そして対処方法について詳しく解説その1の続き~

 

その2記事ではパワハラのことも含めて書いていきましょう。

 

 

 

パワハラと何がどうちがうのか?

次にモラハラと同じく、

職場で起こりやすいハラスメントにパワハラ(パワー・ハラスメント)があります。

 

では、モラハラパワハラはどのような違いがあるのでしょうか。

両者の違いを解説していきましょう。

 

 

パワー・ハラスメントとは

加害者と被害者に(職場上、人間関係上の)上下関係があり、

立場の差を利用して上の者が下の者に対して行うことには、

例として、以下のことがあげられます。

 

  • 直接的・公然とされることも多い。
  • 周囲の人が気づきやすい
  • モラル・ハラスメント
  • 加害者と被害者の上下関係の有無にかかわらず行われる
  • 加害者は被害者に対してのみ態度を変える場合が多い。
  • 周囲の人が気づきにくい

 

パワー・ハラスメントのパワーとは「権力」のことを指します。

パワハラは一般的に上司と部下、雇用者と被雇用者、先輩と後輩など、

立場が上の者が権力を利用して下の者に対して嫌がらせ、

暴言、暴力などのハラスメントを行うことを指します。

 

力関係があるため、被害者が逆らえないことを利用する点が特徴ですね。

精神的な嫌がらせも当然入るので、

モラル・ハラスメントと重なる部分もありますが、

それぞれの想定される状況は異なっていると言えますね。

 

また、パワハラは誰から見てもハラスメントが分かりやすい場合が多く、

被害者自身も仕事上であれ、人間関係上であれ、

立場が上の相手から嫌がらせをされるのですから、

パワハラを受けていると感じやすいところが特徴でしょう。

 

対してモラハラは上下関係の有無は関係ありません。

そのため、上司から部下はもちろんですが、職場の同僚や夫婦など対等な関係、

あるいは部下から上司へと、本来の上下関係とは異なる関係上で、

行われることもあります。

 

パワハラと違って上下関係と関係がなく、

加害者は被害者以外の人には人当たり良く接することが多いため、

周囲の人が気づきにくく、

被害者も「悪いのは自分の方」「自分にも非がある」と、

相手ではなく自分を責めてしまう人が多いという特徴がありますね。

 

会社に責任が問われる可能性もあることについて

法律においては、会社や、使用者は、労働者が身体的、

精神的に安全を確保しつつ、労働ができるように、

職場の環境に配慮する義務があり、これを「職場環境配慮義務」と言います。

 

社員の時間を拘束して働かせる以上は、

会社がその環境に配慮することは当然の義務と言えることでしょう。

 

陰口やセクハラ、

いじめなど社員が不平等な扱いを受けるようなことがあり、

会社が放置していたとすれば、その場合は、職場環境配慮義務を怠ったとして、

使用者の責任が問われる可能性もありますね。

 

勤務する職場においてのモラハラはどんなものがある?

モラハラについては、

パワハラや、セクハラと比べると周囲から見て気づきにくく、

果ては受けている当人もモラハラだと気づいていないケースも少なくありません。


一つ一つの行為には、傍から見ると些細なものもあったり、

行為自体に気づいても、受けた当人も周囲の人も、

「気のせい」「大したことはない」と見過ごしがちですよね。

 

「自分が会社で受けている扱いはモラハラに当たるのか?」など、

疑問や不安のある方は、ぜひ次の具体例をあげてみましたので、

みていきましょう。

 

無視・孤立させること

  • 標的にした社員の発言をわざとさえぎる
  • 他の社員と話すことを許さない
  • 標的にした社員にだけ連絡を回さない
  • メールを無視する
  • 挨拶や発言が日常的に無視される
  • 飲み会や社員旅行など社内のイベントに呼ばれない
  • 業務上で必要な連絡がもらえない

など、情報を遮断して孤立させる典型的なモラハラです。

モラハラの被害者としては、

「自分は必要とされていないのではないか」と精神的な苦痛を味わうことになります。

 

しかも、周囲の人が気づきにくく、

三者から理解してもらいづらいという厄介なハラスメントになりますね。

 

仕事を振らない、資料を回さないこと

  • 本来の仕事を振らないで雑用を押し付ける
  • わざと資料を回さずに仕事の失敗を誘引する
  • その人にだけ指示を正しく伝えない
  • 本来割り当てられていたはずの仕事を他の社員に奪われる
  • 仕事をするために必要なものや情報を与えられなかったりする

 

上記のようなケースにおいては、

被害者が会社に必要ないかのようなふるまいで、

存在価値を否定する悪質なハラスメントでしょう。

 

過剰に仕事を振る

業務時間中には到底終わらないような仕事を押し付ける

本人が教えられていない仕事を振る

 

仕事を振らない、回さないとは逆に、

本人の能力を超えて過剰に仕事を振り、わざと仕事が失敗するように仕向けたり、

「期限までに終わらせろ」「終わるまで帰宅を許さない」など

プレッシャーをかけたりして、精神的に追い詰めるハラスメントになります。

 

からかう・傷つくことをいうことについて

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  • 身体的特徴などをからかう
  • 「あの人は仕事ができない」「性格が悪い」など傷つくことを言う
  • 些細な失敗を執拗に責める

からかったり傷つくことを言ったりして、

言葉や態度で相手を攻撃するハラスメントになります。

 

本人に隠れて言う、数人でグルになっていじめるなど、

相手が会社を休んだり辞めたりするまで続くケースも少なくありません。

私もこれに近いことを受けたことが過去にあります。

 

「死ね」「うざい」などと言われる

「話しかけてきてうざい」と陰口を言う

「仕事ができないなら死ねばいいのに」とわざと本人に聞こえるように言う

からかう・傷つくことを言うよりもさらにエスカレートして、

侮辱的な発言をしたり、脅迫したり、名誉を毀損するような発言をしたりして、

精神的に追い込んでいくハラスメントですね。

 

プライベートを持ち出され侮辱される

  • 「30歳後半なのにまだ結婚もしていない」
  • 「離婚なんかして子どもが可哀相」

仕事とは関係のないプライベートなことを持ち出し、

周囲に吹聴されたり、侮辱されたりすることがあれば、悪質な職場モラハラです。

 

しかも、仕事に関係のないプライベートのことなので、

だれかに相談しても相手にしてもらえないこともあります。

 

職場でモラハラを我慢するのは
よくないことについて解説

モラハラをする社員(モラハラ社員)を放置してそのままにしてしまうと、

先ほど解説した職場環境配慮義務を怠ったとして、

会社の責任が問われる可能性があるため、

会社にとっては大きなリスクとなりかねます。

 

ですが、職場モラハラは、モラハラをしている本人も、

あるいはモラハラをされている相手も自覚していないこともあり、

非常に厄介な問題ですね。


加害者が、モラハラに至ってしまう原因の一つには、

過去の経験や育った環境が影響していることが考えられます。

たとえば幼少期に両親間のモラハラを見ていたり、

自分がモラハラを受けたりした経験があったりしますね。


また、親の過保護や過干渉を受け、

自分が一番大切という環境で育ってきた人も、

自己愛が強すぎるがために他人への配慮が欠けていることも少なくないでしょう。

 

ですが、例え、本人にモラハラである自覚がなくても、

モラハラ加害者は、侮辱罪、名誉毀損罪、

脅迫罪などの刑法上の罪に問われることもあります。

モラハラを受けているという自覚のある人は、

ひとりで我慢するのでなく、まずは相談できるところを探しましょう。

 

モラハラを止めてもらうようにするには?

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モラハラを止めてもらうためには、

加害者本人にモラハラであることを自覚させなければなりません。

ですが、

「忙しかったから気づかなかっただけ」

「たまたま伝えるのを忘れた」などと、モラハラであることを否定したり、

逆に、侮辱だと反論してきたりすることもあるでしょう。

モラハラ社員への対応は慎重に行わなければなりませんね。

 

方法を3つにわけてみましたのでみていきましょう。

①上司に相談する

上司は部下が快適に仕事できる職場環境づくりをする義務があるため、

モラハラ行為の中止を加害者に指導するよう上司に相談します。

社員のマネジメントや人事に敏感な上司であれば、具体的に対処してくれるでしょう。

 

②距離を置く

意図的にモラハラの加害者と距離を置くこと、

周囲の人たちを味方につけることで、

モラハラの被害を最小限にとどめ、抑制することができますね。

ただし、あまりにも度が過ぎるハラスメントの場合は、

法的手段に出て解決を図るということも必要になるでしょう。

 

③専門家に相談して適切な対処法をアドバイスしてもらう

職場モラハラを職場だけでは解決できそうにないときは、

労働問題の専門家に相談して適切なアドバイスを受けることで、

早期解決が図れる場合があります。

 

<総合労働相談コーナーについて>

総合労働相談コーナーは、各都道府県労働局、

全国の労働基準監督署内などに設置されている厚生労働省の窓口です。

モラハラをはじめ、解雇、賃金の引下げ、いじめ・嫌がらせ、パワハラなど、

労働問題を対象として、助言・指導や専門家のあっせんを行っています。

 

参考リンクページ:東京労働局総合労働相談コーナー

 

<労働局では>

都道府県の労働局には、

雇用・環境均等部(室)が設置されており、

職場モラハラをはじめとするハラスメントの問題に関する相談を受け付けています。

参考リンクページ:東京労働局

 

 

パワハラモラハラの違い、そして対処方法について詳しく解説その3に続く~